
よくあるご質問
- ペインクリニックとは、どのような科ですか?
- ペインクリニックは、痛みの治療に特化した専門科目です。なかでも、慢性的な痛みの治療を専門としており、神経ブロック療法を中心に治療を行っています。長期に渡って痛みを感じ続けると、痛みそのものが中枢神経系に記憶されてしまい、難治性の痛みとなります。そうなる前の早い段階で治療を行うことが重要ですので、痛みが続くようであればお気軽にご相談ください。
なお、急に発症したような、いわゆる急性の痛みに関しては、(帯状疱疹を除いて)基本的に治療の対象になりません。悪性疾患、出血・虚血性疾患、炎症性疾患などの緊急疾患の危険性がありますので、かかりつけ医や救急外来を受診してください。
- どんな症状で受診される方が多いですか?
- ペインクリニックというと専門性が高く、敷居が高いように思われがちですが、実際には肩こりや腰痛といった、ありふれた痛み疾患の患者さんが多いです。世間では様々な民間療法が広まっていますが、エビデンスに基づいた根拠のある痛み治療を受けられるのがペインクリニックです。
肩こりと思っていたものが、実は頚椎症の症状だったということも少なくありません。所詮肩こり、されど肩こりです。悪化する前にお気軽にご相談ください。
- 帯状疱疹外来とは何ですか?
- 帯状疱疹は、幼少の頃に水ぼうそうとして罹った水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化して発症します。皮膚の水疱を伴う発赤と、激烈な痛みが特徴です。加齢などの原因で免疫力が低下したときに発症しますが、若い方でもストレスや過労で発症します。皮膚の病変は時間の経過とともに治まりますが、痛みに関しては、適切な治療を行わないと、帯状疱疹後神経痛という難治性の後遺症が残るリスクがあります。
当院では、後遺症が残らないよう(あるいは少しでも痛みが緩和できるよう)発症早期から帯状疱疹関連痛の治療に力を入れております。帯状疱疹と診断された方は、お気軽にご相談ください。優先的にご予約をお取り致します。
- 神経ブロックとは、どのような治療ですか?
- 痛みのある部位や、痛みの原因となっている神経の近傍に、神経の興奮や炎症を抑える薬液を注入します。
痛みがある部位では、交感神経が過敏になっており、血流が滞って発痛物質が溜まった状態になっています。神経ブロックを行うことで、交感神経や痛みを伝える知覚神経が遮断され、血流を改善し、発痛物質を洗い流します。また、痛みを軽減することで、痛みの難治化、慢性化を抑えます。
痛みの治療においては非常にメリットの多い治療法ですが、出血しやすい状態の方や全身状態の悪い方では、神経ブロックを受けて頂けない場合がありますので、詳しくは当院までご相談ください。
- 注射は痛くないですか?
- 当院では神経ブロックの際に、0.5mm程度からそれ以下の極めて細い針を使用しています。さらに、X線透視装置や超音波診断装置を使用して、的確な位置にピンポイントに針先をすすめることで、神経を刺激しないように注射します。
一般的に神経ブロックは痛い治療と思われているようですが、当院では患者さんの負担を軽減するため、痛くない神経ブロックを心がけています。
- 初めて受診するのですが、どうすればよいですか?
- 当院では、電話予約のほかにネット予約を導入しております。ホームページ上の予約ページからご予約ください。
当院での治療は、神経ブロック療法が中心となるため、レントゲンやMRI、CTなどの画像データを持参して頂けるとスムーズに診察が可能となります。その他、他院からの紹介状、お薬手帳なども忘れずにご持参ください。
初めて来院される方へ
- 一度の治療で治りますか?
- 疾患や重症度にもよりますが、基本的には何度かの治療が必要になります。慢性の痛み疾患では、その時々の状態に応じて症状が変化しますので、痛みが強い時期には集中的に治療を行うことが望ましいです。
慢性痛の治療は、痛みがひどくなる前の、“痛くなりそう”なタイミングで、しっかりと痛みを抑え込むことが理想的ですので、痛みが再燃した場合には早めに再診を受けるようにしてください。
- 神経ブロックの効果は、どのくらい持続しますか?
- 薬液の鎮痛作用の持続時間は数時間程度ですが、神経ブロックによって血流が改善することで神経の興奮や炎症が抑えられ、二次的に鎮痛効果を発揮します。その効果時間については、痛みの重症度によっても異なりますが、単回の神経ブロックで概ね数日間~1週間程度の持続が期待できます。また、神経ブロックを何度か繰り返すうちに、神経の炎症が沈静化し、痛みが消失することもあります。
また、高周波熱凝固法やパルス高周波法を用いた神経ブロックでは、痛みの伝導路を遮断するとともに神経修復を促すため、数カ月間~1年間近くの効果持続が期待できます。
いずれの方法でも、病態によって大きく異なるため、患者さんの状態に合わせてプランを提案いたします。
- 神経ブロックの適応でない場合には、どのような治療が受けられますか?
- 神経ブロックの適応疾患でない場合、あるいは何らかの理由で神経ブロックが適応とならない場合には、薬物療法を行います。
当院では、一般的な鎮痛薬ではなく、神経に起因した痛み(神経障害性疼痛)や難治性疼痛に適応のある薬を使用します。それぞれの病態にあわせた処方を行い、効果と副作用をみながら調整していきますので、薬に抵抗がある方にも安心して続けて頂けます。
- 硬膜外癒着剥離術とは、どのような治療ですか?
- 脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脊椎の手術後などでは、硬膜外腔という脊髄神経の周りにある構造が癒着を起こしていることがあります。このような場合には、局所のひきつれや炎症が起こっているため、一般的な神経ブロックでは効果が得られません。
前述の疾患に対して何度か神経ブロックを行っても効果が得られない場合には、硬膜外造影を行い、癒着の有無を検査します。癒着が起こっていれば、Raczカテーテルという特殊なデバイスを使って癒着を剥離していきます。
当院では、手術用の硬膜外カテーテル挿入を数千件行ってきた医師が施行しますので、安心して治療を受けていただけます。
- 神経ブロックを受けたあと、何か注意することはありますか?
- 神経ブロック直後は、上肢あるいは下肢に力が入りにくい場合がありますので、乗り物の運転は控えてください。また、神経の近傍に注射をしますので、当日中は入浴を避けて穿刺部を清潔に保つようにしてください。
その他、帰宅時および帰宅後に何か異変があった場合には当院までお知らせください。(急を要する場合や、当院時間外の場合には救急要請してください。)
- 神経ブロックを受けたいのですが、保険は使えますか?
- 基本的に、すべての神経ブロックが保険適応となっております。しかし、病態や選択する治療法によっては、保険をお使いいただけない場合がございますので、詳しくは担当医にご相談ください。
- 初めて行くのですが、たどり着けるか不安です。目印はありますか?
- 当院は、心斎橋OPAの南隣りのビル(一階にインテリアショップのACTUSが入居中)の8階にございます。
心斎橋駅を利用される場合、7番出口が最寄りになります。(バリアフリーアクセスの場合は4-A出口からエレベーターで地上に上がり、横断歩道で御堂筋を渡ってください。)
迷われたときは、お気軽に電話でおたずねください。
- 駐車場はありますか?
- 提携駐車場はありませんが、近隣に多数コインパーキングがございます。
(ビルの西側には大丸心斎橋店の提携駐車場もございます。)
時間帯によって混雑することがありますので、お気をつけてお越しください。
- 待ち時間に外出しても構いませんか?
- 当院では予約時間を設けておりますので、時間までにお戻り頂くようお願いしております。(時間内にお戻りにならない場合には、次の患者さんを案内いたします。)
- 夜間に痛みがひどくなりました。緊急受診できますか?
- 当院は、時間外の受付および電話対応を行っておりません。翌営業日にお電話いただくか、緊急性が高い場合には救急病院を受診してください。