帯状疱疹関連痛の薬物療法
急性帯状疱疹痛の治療薬
帯状疱疹の急性期では、水痘・帯状疱疹ウイルスによる炎症性疼痛が主体となります。
この時期には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンが適応となります。神経障害性疼痛の要素が強い場合には、後述する帯状疱疹後神経痛の治療薬を併用することもあります。
帯状疱疹後神経痛の治療薬
帯状疱疹後神経痛の痛みは、水痘・帯状疱疹ウイルスによって神経が障害されて生じる痛み(神経障害性疼痛)です。
そのため、NSAIDsやアセトアミノフェンでは鎮痛効果が得られないばかりか、胃腸障害・腎機能障害・肝機能障害などの副作用のリスクが高まるだけなのです。
帯状疱疹後神経痛の治療では、神経ブロック療法と併せて次のような神経障害性疼痛の治療薬を使用することになります。
プレガバリン:カルシウムチャネルに作用して神経の興奮を抑える
各種抗うつ薬:生体に備わった疼痛抑制機能(下行性疼痛抑制系)を活性化する
オピオイド:オピオイド受容体を介した鎮痛作用・下行性疼痛抑制系の賦活作用
神経障害性疼痛に使用される薬は、ふらつきや傾眠傾向といった副作用が出やすく、適切に使用しなければ転倒などのリスクにもなりかねません。帯状疱疹は痛みが非常に強いため、処方薬を多めに内服される方がいらっしゃいますが、用法・用量に関しては医師の指示を守るようにしてください。
薬物療法を受けている方は注意
帯状疱疹関連痛の治療では、神経障害性疼痛治療薬を使用します。
その日の体調によって、ふらつきや傾眠傾向が強くなることがありますので、治療中は自動車や自転車などの乗り物の運転を控え、公共交通機関を利用するようにしてください。
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