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帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、水ぼうそうの原因ウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスが原因となって発症します。この水痘・帯状疱疹ウイルスは、幼少期に水ぼうそうを引き起こしたあと、いったんは不活性化してしまいます。その後は、生体の免疫によって抑えこまれ、無症状のまま経過します。ところが、この水痘・帯状疱疹ウイルスは体内から消滅したわけではなく、われわれの体の中に潜伏しているのです。なんらかの原因によって免疫力が下がると、再活性化して帯状疱疹を発症します。水痘・帯状疱疹ウイルスは、水ぼうそうが治癒したあと、神経節(末梢の神経の細胞が集まった部分)に潜伏しているため、ウイルスがふたたび暴れ出すときには、神経の分布に沿って神経を破壊しながら増殖し、皮膚へと達して皮疹(発赤を伴う水ぶくれやびらん)を形成します。これが帯状にみえることから帯状疱疹と呼ばれます。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の症状は、皮疹と痛みです。発症初期には、ピリピリとした違和感や赤いブツブツが出現し、数日後には激烈な痛みと皮疹(水ぶくれやびらん、潰瘍)が生じます。症状としては、この派手な皮疹が目立つため、皮膚そのものの病気と思われがちですが、病気の本態は前述のとおり、神経の破壊です。皮疹は、しばらくすると落ち着きますが、破壊された神経は、二次的に痛みを生じるようになります。これが、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる、帯状疱疹の後遺症です。

帯状疱疹の痛み

帯状疱疹の痛みは大きく2種類にわかれます。1つは、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節で炎症を起こすことによって生じる急性期の痛み(侵害受容性疼痛)で、もう1つは帯状疱疹後神経痛という、神経が破壊され傷ついたことによって生じる2次的な痛み(神経障害性疼痛)です。特に問題になるのは、帯状疱疹後神経痛です。急性期を過ぎ、皮疹が落ち着いたあとにも痛みが残るようであれば、帯状疱疹後神経痛に移行している可能性があります。帯状疱疹後神経痛になった場合には、一般的な痛み止めが全く効かず、症状が固定してしまうと難治性となります。帯状疱疹後神経痛への移行時期については、未だ統一された見解はありませんが、早い場合では数日〜数週間で神経障害性疼痛の要素が出てくるといわれています。帯状疱疹の痛みは激烈ですので、重篤な後遺症をのこしてしまう前に、適切な痛み治療を受ける必要があります。

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹後神経痛は、移行期前後には治療に反応することもあるのですが、発症後数年が経過した場合などでは極めて難治性となります。最近では、痛みの記憶がトピックスとなっており、強い痛みを感じ続けると痛みそのものが脳に記憶されてしまうといわれています。この痛みの記憶こそが、帯状疱疹後神経痛のメカニズムと考えられており、適切な治療で痛みを抑えることが重要とされています。

 

 

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