Web予約はこちら

帯状疱疹の合併症

帯状疱疹では、皮疹や痛み以外の合併症にも注意が必要

帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスです。その主な症状は皮疹と痛みですが、それ以外にも水痘・帯状疱疹ウイルスによる合併症を伴うことがあるため、注意が必要です。

中枢神経(脳・脊髄)の合併症

水痘・帯状疱疹ウイルスが、中枢神経(脳や脊髄神経)に波及すると、脳炎や髄膜炎、脊髄炎を引き起こすことがあります。
脳炎では、頭痛、悪心・嘔吐、意識混濁、けいれん等の症状が、髄膜炎では加えて項部硬直が出現します。脊髄炎では、下肢の麻痺や、膀胱直腸障害(排尿・排便機能の障害)が起こります。これらの合併症は、特に免疫機能に異常がある場合に生じやすく、発症した場合には重篤になることもあり、注意が必要です。

眼部の合併症

帯状疱疹の好発部位である三叉神経第一枝の帯状疱疹では、水痘・帯状疱疹ウイルスが眼部に及ぶことがあります。特に、鼻の付け根に皮疹があるような場合では、眼部に合併症を伴うことが多いといわれています。
初期の症状は、眼の痛み(角膜に分布する知覚神経が侵されることによる)ですが、進行が急激であったり神経障害が強い場合には痛みを感じないこともあります。
角膜炎のほか、ぶどう膜炎や虹彩毛様体炎などを生じることもあり、失明に至ることもあるため、眼部に違和感がある場合には、早期に眼科受診する必要があります。

Ramsay Hunt症候群

耳介部の帯状疱疹では、耳・咽頭の皮疹、痛みに加えて、顔面神経の麻痺(Ramsay Hunt症候群)を引き起こすことがあります。片側の表情筋の麻痺、耳鳴り、めまい、難聴が特徴的な症状です。顔面部の帯状疱疹では、眼部帯状疱疹、Ramsay Hunt症候群の合併に注意が必要です。
Ramsay Hunt症候群に対しては、抗ウイルス薬やステロイドなどを投与しますが、現在のところ確立された治療法はありません。

末梢神経障害(運動神経の障害)

水痘・帯状疱疹ウイルスによる神経炎が、脊髄神経前根(運動神経線維が集まっている部分)に波及すると、運動麻痺や、筋萎縮を生じることがあります。
特に、頚部の帯状疱疹に伴って生じることが多く、帯状疱疹が出ている分節の筋力低下が起こります。腰・仙髄の帯状疱疹では、膀胱・直腸障害を起こすこともあります。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
当院は、大阪市中央区のペインクリニックです。
大阪府大阪市中央区西心斎橋1-4-5 御堂筋ビル8F
大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)心斎橋駅から徒歩1分