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脊柱管狭窄症の痛み治療

脊柱管狭窄症とは

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、主に加齢によって、神経が通る背骨の管状構造が狭くなった状態です。50歳代以降で発症することが多く、加齢に伴って有病率は高くなります。

主な症状は、腰痛と下肢の痛み・しびれ・冷え・脱力感です。
脊柱管狭窄症では、しばらくの歩行で下肢の痛みやしびれが強くなり、一時休息を要する(その後はまたしばらく歩けるようになる)間欠跛行(かんけつはこう)とよばれる特徴的な症状もみられます。

患者数は高齢化に伴って年々増加しており、要介護や寝たきりの原因となる疾患として、社会的課題のひとつとなっています。

40歳代~50歳代で急激に有病率が増加し、60歳以上ではおよそ10人に1人が脊柱管狭窄症を有するとされており、70歳代では4割を越すともいわれています。

脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症では、立位や歩行に伴う腰臀部から下肢にかけての痛みやしびれが出現します
特に、間欠跛行(しばらくの歩行で下肢の痛みやしびれが強くなり、一時休息を要する状態)が典型的な症状で、外出を避けるようになったり、活動量が低下する原因となります。

また、背筋を伸ばした状態で痛みやしびれが増強するため、前屈みで歩行するようになります。脊柱管狭窄が進行すると、仰向けになるだけで症状が出るようになったり、膀胱直腸障害や下肢の脱力を伴うことがあります。
高齢者の場合、「足がしんどい」というような抽象的な表現をされることも少なくないため、活動量が低下していたり、歩行時の様相に家族が気付いて受診されることもあります。

脊柱管狭窄症の典型例は、下肢症状のために活動量が低下した中高年~高齢者です。
なお、頸椎に脊柱管狭窄症が生じた場合には、頸肩部や上肢の痛みやしびれ(頸部を動かすことによって増強する)が出現します。

脊柱管狭窄症の検査

坐骨神経痛(下肢の痛みやしびれ)、間欠跛行などの症状の有無や各種理学所見を前提として、画像診断を行います。

簡易検査としてはX線画像での腰椎の変形や、骨同士のずれの有無を確認することが可能ですが、脊柱管周辺の詳細な状態を把握するためにはMRIが最も有用です。その他、骨の変形を詳細に把握するためにCTを用いることもあります。

加齢性変化として生じることの多い脊柱管狭窄症では、複数箇所の狭窄病変があることも珍しくなく、画像検査と神経学的所見、症状のある部位などから総合的に原因部位を判断します。
原因部位を特定するために神経ブロックを行い、その治療効果をもって診断に代えることもあります。(テストブロック)

脊柱管狭窄症の治療

脊柱管狭窄の病名から、狭窄病変の改善が必須と思われがちですが、軽度~中等度の多くの場合で保存療法(手術以外の治療)のみで良好に管理することができます。

保存療法で改善しない場合には、手術療法を検討しますが、術後に症状が残存したり悪化したりすることもあり、長期的には再手術が必要になるケースもあるため、手術療法の適応については慎重に判断します。(重症例であっても、麻痺や膀胱直腸障害等の緊急性を要する病態を伴わない限りは、まずは保存的に治療することが優先されます)

保存療法として、薬物療法やリハビリ、神経ブロック療法などがあります。

脊柱管狭窄症では、侵害受容性の痛みと神経障害性の痛みの要素が混在していることが多いため、薬物療法についても病態ごとに判断をして調整します。特に痛みの強い症例や、他の保存療法で効果がない場合には、神経ブロック療法を行います。

脊柱管狭窄症の患者さんは、日常生活の活動レベルが落ちているケースも多いため、神経ブロックで強力な鎮痛をはかりながらリハビリをすすめることもあります。

神経ブロック療法とは

当院では、神経ブロック療法を中心に治療を行います。

特に、神経根型の脊柱管狭窄症では下肢痛が強いため、神経根周囲まで進達する神経ブロック療法(硬膜外ブロックや神経根ブロック)が有効で、薬物療法やリハビリで改善のみられない症例でも、痛みを軽減することが出来ます。

また、手術療法が適応にならない症例や手術療法を希望されない場合でも、神経ブロック療法で良好に疼痛管理ができることがあります。

脊柱管狭窄による腰下肢痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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