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頸椎症の治療

ストレートネック症候群・頸椎症とは

ストレートネックとは、長時間のスマートホンやパソコン作業といった不良姿勢になりやすい生活習慣が原因となり、頸椎の整理的なアーチ構造が崩れた状態を指します。ボーリングの球ほどの重さのある頭部を支える頸椎は、このアーチ状の構造をとることで頭部の重量負荷を分散しているのですが、ストレートネックになると頸肩部にダイレクトに負荷がかかり、首や肩のこり、頭痛、眼精疲労といった症状が出てきます。

また、ストレートネックや運動負荷、加齢などの原因で、頸椎の退行変性が進むと、骨の変形が生じ、首・肩・腕に痛みやしびれが出現します。これが頸椎症の病態です。
頸椎症は、早ければ20歳代でも症状が現れます。軽度であれば、姿勢改善などの生活習慣改善で治癒する場合もあります。
40歳ごろから症状が顕著になり、高齢になるほど頸椎変形が進む傾向にあります。

頸椎症性神経根症とは

頸椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)とは、頸椎症が進行し、頸椎の中を通る神経が障害され炎症を生じることにより、首・肩・背中・腕に放散する神経痛を伴うようになった状態です。
30歳代後半から40歳以降に多く、頸部の運動(特に上を向く動作)に伴って首や腕、肩甲骨周囲の痛みが増強することが特徴です。

首を動かすことで神経痛が強くなるため夜間眠れなくなったり、進行すると筋力低下を伴うこともあります。
頸部に負担のかかる作業の多い方で、上肢痛や指先までのしびれが出る場合には、頸椎症性神経根症を強く疑います。

また、肩関節周囲炎(いわゆる四十肩・五十肩)と好発年齢が合致することもあり、頸椎症と肩関節周囲炎を合併しているケースもよくあるため、肩関節周囲炎と診断されていても、上肢や指先まで痛みやしびれが拡がっている場合には、頸椎の検査を追加で行う必要があります。

頸椎症性神経根症の症状

初発症状は頸部痛であることが多く、進行するにつれて上肢の放散痛や持続的な鈍痛、しびれや感覚の低下、脱力が出現します。肩甲骨周囲や肩甲間部に放散痛が及ぶことも少なくありません。

急性期では、神経根の炎症による強い痛みが目立ちますが、慢性期には痛みに加えて、しびれや冷え、感覚異常などの症状がみられるようになります。
頸部から上肢にかけての痛みやしびれがある場合には、頸椎症性神経根症が疑われます。

頸椎症・頸椎症性神経根症の検査

頸部を動かすことで痛みの再現を得る理学検査のほか、X線画像での頸椎変形の有無や、MRIでの神経圧迫所見を確認します。
多くの場合、簡便なX線画像のみで頸椎症と判断されますが、特に上肢の痛みやしびれを伴う場合には、神経を描出することのできるMRI検査が必要となります。

頸椎症・頸椎症性神経根症の治療

軽症の頸椎症では安静を保つことで軽快することがあります。

中等度以上の痛みを伴う場合には、薬物療法やリハビリで対応しますが、これらの保存療法で効果が得られない場合には、早期から神経ブロック療法を行います。
特に、頸椎症性神経根症に至っている場合には、深部の神経ブロックが著効することが多いため、上肢症状を伴う場合や痛みが強い場合には神経ブロックを施行します。

適切な保存療法で効果がない場合や脱力が著しい場合には、手術療法を検討することがあります。

頸椎症・頸椎症性神経根症に対する神経ブロック療法

頸椎症に対しては、トリガーポイント注射や椎間関節ブロックが良い適応となりますが、効果が乏しい場合には、頸部硬膜外ブロックを行うことがあります。
神経根症を伴っている場合には、頸部硬膜外ブロックや神経根ブロック、腕神経叢ブロックなどの深部の神経ブロックが適応となります。

頸椎症性神経根症の場合は、トリガーポイント注射や筋肉内注射では効果が得られないため、ブロック注射という総称ではなく、どの神経ブロックを行ったかを詳細に確認することが重要です。(他院でブロック注射を受けたが効かない!という方は、ぜひ確認してみてください)

当院では、X線透視下またはエコーガイド下に深部の神経ブロックまで外来で行うことが可能ですので、頸椎症・頸椎症性神経根症でお困りの方はお気軽にご相談ください。

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