ペインクリニックでの腰痛治療
腰痛について
腰痛は、近年の国民生活基礎調査で常に上位に上がる症状です(男性では1位、女性では2位)。日本の高齢化に伴って増加傾向にありますが、若年での発症も少なくありません。
腰痛の原因は様々ですが、腰の構成要素のいずれかの障害、または内臓からくる関連痛がほとんどです。このうち、内臓からの関連痛としては、腎臓や大動脈、骨盤内の病変などが原因となるケースが多く、悪性腫瘍(がん)や大血管病変など重篤な病変が隠れていることもあります。急激な発症、急激な症状の進行、腰痛以外の症状の出現がある場合には注意が必要です。
腰の構成要素が原因になっている腰痛は、筋肉に起因するもの、骨(関節)に起因するもの、神経に起因するものに大別されます。このうち筋肉に起因するものは、筋肉への過剰な負担、不良姿勢による筋血流の低下などが原因となります。骨(関節)に起因する腰痛に関しては、老化に伴う骨密度の低下→骨の変形・破壊や、不良姿勢による関節への負荷が原因となります。そして、神経に起因する腰痛は、背骨の中を通る脊髄神経や、そこから枝分かれする神経根、それ以降の末梢神経の障害によって起こります。これらの中で、長引く腰痛の原因として多いのは、この神経に起因する腰痛です。
腰痛の治療
では、腰痛の治療はどれを選ぶべきか?
巷では、腰痛治療をうたうものが数えきれないほど存在します。通販の薬から、マッサージ、カイロ、鍼灸、整体、接骨院、その他民間療法まで様々です。これらの効果がどうかということについては言及しませんが、少なくとも腰痛をひとくくりにして治療対象とすべきではありません。
それは、前述のように、腰痛とひとことに言っても原因が多岐に渡るからです。
たとえば、骨盤内腫瘍(がん)による腰痛だった場合には、痛み止めを飲んだりマッサージを受けたりしている場合ではないですよね?
もちろん原因が明らかでない腰痛もありますが、原因のある腰痛に関しては、その病態に応じた治療を行うべきです。
ペインクリニックでの腰痛治療
ペインクリニックで対象となる腰痛は、筋肉に起因した腰痛と、神経に起因した腰痛です。
具体的には、筋・筋膜性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、椎間板性腰痛といった疾患です。その他、硬膜の癒着による腰痛や、腰椎術後に残存する神経障害性疼痛、スポーツに関連した腰痛もペインクリニックでの治療対象となります。
ペインクリニックでの腰痛治療は、主に神経ブロック療法という注射になります。
これは、いわゆる痛み止めの注射とは異なり、痛みの原因となっている神経のすぐそばに痛みや炎症を抑える薬剤を注入することで直接的な治療を行う方法です。
その効果は劇的で、使用する薬剤の濃度や量によっては、手術の侵襲にも耐えられるほどです。
慢性腰痛では、痛みのために発痛物質が作られたり、神経が興奮していたり、中枢神経(脳や脊髄)での痛みの伝達が起こりやすくなっていたりします。ペインクリニックで行う神経ブロック療法では、痛みや炎症を抑えることで、発痛物質をウォッシュアウトし、神経の興奮や痛みの伝導をブロクします。
また、腰痛に伴う下肢の症状(坐骨神経痛)に対しても、神経ブロック療法は極めて有効な治療となります。
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛は、神経ブロック療法の良い適応となります。
※神経ブロック療法の適応判断については、医師の診察を受けてください。
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